生音(なまおと)


たまにはストリングスの音で脳味噌を振るわせたいと思ったりもする。好みの曲とスケジュール、そして大事なのが低価格(笑)、この条件が揃うことは稀なので、年に1・2度の楽しみだったりするが…。
コンクール入賞経験の有る、若手演奏家三人による、協奏曲三曲が本日の題目である。しかもこの三人、有力なスポンサーに恵まれていて、その名を江副浩正とおっしゃる、40代以上にはピンと来るお名前。若手の演奏家に出資してコンサートで元を取る…、さすがビジネスに長けたお方。ちなみに演奏後、ロビーに立たれて親しい方と挨拶をされているすぐ横を、筆者は通って帰って来た。

さて、演奏の話だが、したり顔で書き出すと、底の浅さが露呈するので止めておくが、三人目の韓国人が演奏したラフマニノフは郡を抜いていた…。これまで筆者は、テクニックだけじゃラフマニノフは弾けない、歳とか重みとか、人生の経験とかが無いと、聞けたもんじゃないと思い続けてきたが、この青年は、なぜかあっさり弾きこなしてしまった。練習以外に何か辛い事でも体験したのでは? ってフカヨミしたくなるような。たぶんこの先、この青年の演奏を耳にすることは無さそうなので、アンコールで一曲弾かせるべく、気合を入れて、手を叩いたのだが…。
結局聞けず、残念。

Posted by maasaki

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